Hybridロボット「Tom」
もう一台のロボットであるエコロボットをお互いに接触することなくコース上を押し進め、最後にエコロボットからプロペラを受け取り、地上2.3mにあるエンジンブロックに取り付ける、という競技である。
Tomの機構
足回り
足回りには4輪オムニホイール機構を採用した。
オムニホイールとは、ホイールの軸方向に小さな樽型のホイールを取り付けることで、車輪軸を動かすことなく全方位に自由に移動できる車輪のことである。
ロータリーエンコーダーやジャイロセンサーを用いて適切に制御することで、複雑な経路を高速かつ正確にたどることができる。
Slopes and Hills
坂と平面が繰り返されるコースを、2台のロボットに搭載された強力な磁石を反発させることで突破する。
磁石の力を正しく与えるために、磁石を取り付けたアームをモーターとロータリーエンコーダーを用いて上下左右に制御して位置を調整する。
River
遠くにいるエコロボットを強力に駆動するために、ファンを使っておこした強力な風をエコロボットに取り付けられた帆に吹き付ける。
NHK大会では1基、ABU大会では2基のファンを使用した。
プロペラ受け取り、取り付け
ロボットの側面に取り付けられたアームでDown Hillを下りきったエコロボットからプロペラを受け取る。
2台のロボットにはガイドが取り付けられており、さらにアームの根元には弾性のある素材を用いているため、お互いの位置のズレを吸収することができる。
プロペラをエンジンブロックに取り付けるときにもガイドと弾性によって位置のズレを吸収することができる。
ポール登り
3個の大出力モーターでローラーを駆動し、ポールを高速に駆け上がる。ローラーは3本の自作人工筋肉によって強力にポールに押さえつけられるため、高速で動作させても滑りにくい。
光電センサでエンジンブロックを検知するとロータリーエンコーダーを用いてその場で停止し、プロペラを取り付けた後は安全にゆっくりと降下する。