RoboTech

The University of Tokyo

Ecoロボット「Jerry」

2018-06-12 田中rc-2016

Jerryという名前はアニメ「Tom and Jerry」に由来する。

 開発初期段階ではアルミパイプでフレームを組んでいました。ですがHillSlopeから落下してアルミが変形してしまいテストランが中断されることが多かったため、1月あたりからジュラコン板をベースとした機体になりました。

 ジュラコン板をベースに各タイヤや基板やセンサ類を配置、また帆の配置に加えて丈夫さを向上させるために斜めにカーボンパイプを通しました。大会当日の試合中に落下しても、リトライ後再び再現よく動くように、足回りが壊れず、回路やセンサに直接衝撃が加わらないように配置しました。壊れないようにするためポリカーボネートでできたパーツが多いです。

 HillSlopeでなるべく機体が浮かないようにしたり、DownHillでの走行を安定させるという目的で、低重心にはかなり気を使いました。そのために電装に用いるケーブルもなるべく短くするような回路基板の配置にするなどの細かい気配りもしていました。

・プロペラ受け渡し

 この点もかなり苦労しました。3月になるまではHillSlopeを突破しておらず、プロペラの受け渡しまで到達していませんでした。なので大会近くの時期はこの点を中心に改良を行っていました。前に開けている部分は受け渡しの際に使っているガイドです。EcoRobotがHybridRobotにプロペラを渡す際、HybridRobotのハンドと多少ずれて侵入しても、このガイドでEcoRobotの位置が一意に定まり、安定して受け渡しできるようにしました。

・帆

 カーボンパイプとポリカーボネートの薄い板を使っています。帆を丈夫かつ剛に固定するために、斜めにカーボンパイプを入れてます。これらはポリカーボネートをCNCフライスで削ったパーツをネジで締め付けて固定をしています。また斜め材から吊り下げる形でEcoRobotのメインの基板が載っています。

・ステアリング

 前輪についてはDynamixel MX-64Tサーボモータを使いステアリングをしています。正直かなりのスペックオーバーなのですが、制御に対する応答性が良かったのでこのサーボモータを採用しました。モーター+エンコーダーの構成にしなかったのは、シンプルな設計にしたかったことに加え、プロペラの配置を考えると高さ方向に場所を取りたくなかったためです。

・センサ

 前方にラインセンサが2枚、中央にジャイロセンサが1枚載っています。エンコーダーは後輪それぞれに1個ずつ、横ずれを検知するための接地オムニホイールに1個用いています。

・磁石

 1年間の開発で最も長く悩まされました。試験機段階では様々な磁石を購入して試していました。その後、その中で比較的良い性能だったAmazonで購入した小さい磁石を板状に並べたユニットを制作し、テストランを行っていました。開発が後期になるに従って、徐々にHillSlopeでのEcoRobot駆動の速度が上がっていき、EcoRobotへの推力が足りなくなってきました。そのため、最終号機用に日立金属商事株式会社様、エックスメタル株式会社様に大きい板状の磁石を特注で発注しました。特注の磁石を用いた所、推力と安定性ともに大幅に向上しました。上の画像が最終号機で用いられた磁石ユニットで、これには50*100*t3の特注した磁石が4枚搭載されています。

・ブレーキ

開発途中では存在したのですが、最終号機では取り外されたパーツです。まだHybridRobotに十分な速度が出ていない開発途中の段階では、コンセプト上HybridRobotが先にポール下に侵入するまで待つ必要があることと、DownHillで減速をしないとコースから脱輪してしまうことから、ブレーキがついていました。自分たちが搭載していたのはIslandにパーツを当ててブレーキを起動状態にし、その後DownHillに入るときの僅かな傾斜の出っ張り部分に別のパーツを当てることでメカブレーキを発動するという、全てメカだけで解決するものでした。

・制御

 エンコーダとジャイロセンサによる自己位置推定とラインセンサを用いた補正で、あらかじめ与えたデータに沿ってステアリングを行うという制御をしています。ラインセンサを用いてラインの点群を取ってきて、そこから補正をいれています。